エルヴィスの写真にはよくお母さんが一緒に写っています。
お母さんがエルヴィスの頬にキスをしているものやその反対のものもあります。
エルヴィスがお母さんの手を握っている写真は、
とても自然なしぐさで写っていて好感が持てます。
私は、エルヴィスがお母さんと写っている写真が大好きです。
エルヴィスはうれしそうで、安心しているのがわかります。
本当に二人の間には信頼関係があって、お互いに必要としていたのでしょう。
そして、彼の生い立ちを知れば知るほど、母子の絆の強さを感じずにはいられません。
エルヴィスが生まれてからの23年間、
彼の人生を支え続けたお母さんの存在はとても大きいものでした。
幼い頃からラジオを通じて流れてくる音楽を、
二人で口ずさんで一緒に覚えて歌っていた母と子。
彼が小学校にあがるとグラディスは、
朝、手作りの石鹸で丹念にエルヴィスの身体を洗い、
朝食に彼の好物を作って、着古してはいるもののきれいに洗った服を着させて、
手をつないで毎日学校の近くまで送ります。
バイクでエルヴィスが出かけると「心配だから」と言って迎えに行く母。
エルヴィスが大きくなるにつれて、
あまりの過干渉ぶりによく母親と口論になったそうです。
「だって心配なんだから仕方ないでしょう!」
と母親も言い返して大げんかになるのですが、
最後はお互い肩を抱き合って仲直りするそうです。
エルヴィスのためにも、
お母さんにもっと長生きしてもらいたかったと心の底から思います。
最愛のお母さんの死後、彼は光を失いました。
それからは最後まで孤独だったと思います。
42歳という若さでこの世を去ったエルヴィスですが、
天国で愛するお母さんに迎えられて「よく頑張ったわね!」
と優しい声をかけてもらったことでしょう。
エルヴィスはショーが終了した後や自宅で、
何時間もバックコーラスの人達とゴスペルを歌ったそうです。
彼が愛したゴスペルは、母と教会へ行って一緒に歌った懐かしい音楽。
きっと彼にとってゴスペルは、癒しの音楽、
そして「母」そのものだったにちがいありません。
★僕は一人っ子で僕を理解してくれる母とは親友なんだ。
どんな時でも母は僕を助けてくれるんだ。
<エルヴィス・プレスリー>