ブルースとの出会い


私とブルースの出会いは、学生時代に所属していた音楽サークル
ミュージック・ファン・クラブ<MFC>のブルース・バンド「Blues Lariat」の演奏を、
12月の後期定例コンサートで観たのが始まりです。20歳の時でした。
その頃聴いていた音楽は洋楽では「ビートルズ」や「ディープ・パープル」
「ナイト・レンジャー」「クイーン」「クリーム」など。
邦楽では「佐野元春」と70年代フォークです。
「伊勢正三」や「南こうせつ」も好きだったし、
「はっぴいえんど」も独特な世界があってよかったなぁと思います。
サークル内のハード・ロック・バンドではキーボードを担当していました。

そんなごく一般の?音楽を聴いていた私が、
なぜブルースを好きになったかですが・・・
多分、あのシンプルな3コードと強烈なビート感が私の好みに合っていた事、
そしてギターをつまびくMさんの姿があまりにも、ブルースへの愛着とこだわりで
満ちあふれていたからだと思います。
ヴォーカルのUさんも黒人っぽいテイストの歌い方とブルース・ハープがカッコよく、
もう一人のギター、Oさんもクラプトンが大好きというだけあって
スロー・ハンドが得意。
ドラムのNさんはパワフルなドラミングで存在感があり、
ベースのTさんも厚みのある音と技術で、Nさんとの息もピッタリ合っていました。

最初の曲「It Takes Time」<オーティス・ラッシュ>を聴いた時から、
「何?この音楽は?初めて聴く音楽。だけど心地いい・・・」
とビックリしたのを憶えています。
スローのブルースでは何とも言えない陰鬱さとカッコよさが同居し、
そこにハープ<ブルース・ハーモニカ>が加わると、
言葉では説明できない魂の叫びみたいなものを感じました。
その瞬間からブルースの世界に魅せられ、
自分でもブルースをやってみたいと思うようになったのです。

これが私のブルースとの出会いです。
人との出会い、音楽との出会いは突然やってくるものなのですね。
様々な出会いに感謝し、大切にしたいと常々思っています。










     Otis Rush